2009.10.30 (Fri)
すごくすきです、なんかもう神すぎて目からエターナルブリザード
追記で病気宮坂→風丸
※グロ注意
※なんだか中二
【More・・・】
「・・・え、」血を吸い、変色したグラウンドの芝生。
顔面は損壊し、四肢の潰れた肉塊の群れ。
その異様な光景に、口元を覆い体を二つに曲げ、思わず声を漏らした。
それでも目をそらせない。
肉片の中央、猫背気味に立っている影を、俺は知っている。
その影は俺の声に反応したのか、ぴくりと肩を動かし顔を上げた。
向日葵色の髪を揺らしながら、首だけをぐるりと回してこちらへ向ける。
「あっ」
光の無い瞳が俺を捉えた瞬間、灯がともったかのように彼の表情は嬉嬉へと変わった。
「かぜまるさんだあ」
掴んでいた臓物と思しき赤黒い塊をその場に投げすて、頬に血でへばりついた髪を乱暴に払いのける。
無邪気な声を上げ、俺のほうへと駆け寄ってくる宮坂。
「今日はみなさんはどうしたんですか?かぜまるさん、ひとりですか?」
いつもと変わらない何食わぬ口調で、問う。
子犬のような愛らしいその笑みでさえ、今の俺には悪鬼の形相にしか映らない。
視線をそらし、宮坂の後ろの倒れ付す死骸に目を向けた。
見覚えのあるユニフォームを纏う、形の無いそれらは、
「エイリア・・・学園」
「えへへ、かぜまるさんをいじめそうだったから、退治しちゃいました」
赤く染まった両の手を、すうっと俺の背中へと手を回し、抱きついてきた。
汗と錆びくさい臭いが鼻腔を刺激する。
肌があわ立ち、全身が停止する。
「おかえりなさい、かぜまるさん」
胸板の感触を楽しむように擦り寄ってくる彼。
空っぽの心のはずたった。
福岡からここまで帰ってくるまで、感情なんて死んでしまったと思い違えるほど何も感じなかった。
なのに。
壊死したはずの感情は恐怖だけを明確に伝えてくる。
宮坂を引き剥がし、突き飛ばした。
当の宮坂は「あう」と小さく鳴いて、しりもちをつく。
罪悪感は感じない。
「かぜまるさん?」
きょとんとした無垢な表情で俺を見上げる。
息が荒くなり、頬を嫌な汗が伝っているのが自分でもわかった。
一歩、また一歩と後ずさる。
けれど今こそ使うべき脚は、すっかりと走る役割を忘れていた。
そればかりか立つをいう役目さえ捨て、俺はだらしなくその場に座り込む。
「かぜまるさん」
四つん這いで這い、宮坂が詰め寄る。
抵抗すらも忘れ、呼吸は乱れ肩で息をする。
覆いかぶさるように、再び宮坂が俺を捕らえた。
「・・・ぼく、ほんとは全部知ってるんですよ」
どんな鈍器で殴られるより、何で心臓を抉られるよりも痛い。
その言葉は、深々と俺に突き刺さった。
俺が逃げ出してきたのを、こいつは知っている。
けれど宮坂は俺を責めも蔑みもせず、蜜のような言葉を耳元でささやいた。
「これからは、ずうっといっしょですよね」
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